なんとなく、世の中重苦しいぞ
~ 緊急事態宣言とハンク・アーロンの死去 ~
トランプが去ったアメリカから訃報が入った。日本時間の今朝未明、大リーグ本塁打記録歴代2位のハンク・アーロン氏(元アトランタ・ブレーブス)が死去したという。大リーグに残した記録だけでなく、その人間性においても尊敬できる人物だけに感慨深いものがある。
アラバマ州モビールに生まれたアフリカ系アメリカ人のアーロン氏はニグロ・リーグを経て大リーグ入り。彼が記録した本塁打「755」(歴代2位)、打点「2297」(歴代1位)はステロイド汚染以前のクリーンな時代のものであり、ベーブ・ルースの714本を破る際に人種差別に基づく様々な脅迫を受けそれを克服した記録であるだけに、尊敬の念を抱く人物なのだ。それに地元西脇市で幾度となくアーロン氏直筆のサイン入りバットに触れている親近感もある。
2020年からは日米両球界のレジェンドたちが次々に亡くなっている。野村克也、ドン・ラーセン、アル・ケーライン、トム・シーバー、ルー・ブロック、ボブ・ギブソン、フィル・ニークロ、今年に入ってはドン・サットン、トミー・ラソーダそしてハンク・アーロン(球歴省略)。当たり前のことだが、人は皆死んでいく。
先人たちの野球への愛に劣ることなく、オレは古希野球に愛情を注ごう。今シーズン開幕のためにまず、3つのグラブを修理に出した。新しいスパイク・シューズも購入した。チームは新しいユニフォーム、帽子をオーダーしてくれている(昨年度の会費から捻出)。1月4日の連絡。「練習開始 兵庫県に緊急事態宣言が出されましたが、練習は予定通り行います。各自コロナ感染予防対策を徹底して参加願います」
15日の練習に参加できないわたしは19日(火)の練習に参加すべく準備を整えていた。だが、雪!大寒波襲来で朝から雪が降ったのだ。「新ユニフォームが出来上がってきました。なるべくたくさんの方、お集まりください」。みんなは15日に新ユニフォームの袖に手をとおしたのだろうな。よし、次がある。「22日の練習は11時からです」と連絡が来ているのだ。そして迎えた22日の朝、窓をたたく音は雨、雪に続く雨。「本日の練習は雨天中止といたします」だって。
真新しいエース番号「18」のユニフォームをいまだ手にすることができないわたし。続いて悲しい連絡が。「2月7日まで練習を自粛することになりました。8日以降の練習再開についても現時点では不透明で・・・」。新型コロナ化の影響は経済面の深刻さとともに、最低限の「生き甲斐」すら奪いつつあるようだ。それだけに希望のある日々を過ごすことが大事な昨今。
わたしの周囲の明るい話題。就労継続支援B型「ドリームボール」が最高のメンバーで盛り上がっている。利用者17名、スタッフ12名が見事なハーモニーを見せているのだ。事務職、若い女性、54歳常勤男性の新規加入者を含め15日のスタッフ・ミーティングは高水準の話し合いがもたれ、元校長先生の終わりの言葉では女性スタッフから拍手が湧いたのだった。わたしは「校長先生」になった気分がした。12名の先生方と17名の生徒たち、「そうだここは学校なんだ」そう思った。もう思い残すことはない。サービス管理責任者(46歳女性)も新しく2月1日から勤務する人が見つかった。
暗い世相にともすれば沈みがちになる気持ちは、よいスタッフに囲まれたドリームボールによって元気になっている。今はそのような日々だ。1月23日(土)外は寒い。雨。だが動かなかったら太る、野球の体ができない、気分もだらける。古希野球の「エース」(?)は練習しなければならない。孤独と隣り合わせ。新型コロナはわたしたちに感染、孤独、焦り、貧困などさまざまな難題を押し付けてくる。
それだけに精神的、肉体的に引きこもってはいけない。三田プリンスのメンバーと合流できる日はいつのことか。それまでひとりで練習を続けるぞと決意する、今日の午後である。
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