「草魂」の人

 久々のコラムとなった。この一カ月はある文章に係りきっていて、頭の中がいっぱいだった。それはあとで書くとして、今日は野球を愛する審判の方々と話ができて、貴重な時間が持てた。

 兵庫県加東市の播磨中央公園野球場へ行くのは何年振りか。神戸審判倶楽部のメンバーに会いに行った。盟友のSさん(訳があって新日本スポーツ連盟を辞めている)、元プロの審判員Fさんなど4名の方が仕事をしていた。試合後に「コメダコーヒー」へ。話題は審判のこと、大谷選手(エンジェルス)のすばらしさ、そして日本の還暦野球選手がアリゾナ(米国)の年齢別ワールド・シリーズに参加すればおもしろいとか、幅広く語り合うことができた。4名からは審判への情熱、野球への貢献意欲が感じられて、清新な気持ちになった。感謝したい。

 というわけで、気分良く帰宅しこれを書いている次第である。やはりいい人と出会うことが大切だ。最近は鈴木啓示さん(元近鉄)の人間性と、わたしの少年野球体験を描くことで、本年11月に第9回大会を迎える「鈴木啓示 草魂カップ少年軟式野球大会」に向けて多くの方々に周知すべく、神戸新聞文芸欄への投稿準備をしている。

 かといって筆力はない。ああでもない、これでは原稿用紙枚にまとめられない、ポイントは何か?何を伝えたいのか?試行錯誤の毎日を過ごしている。睡眠が浅くなる夜もある。無理かなと投げ出したくなる日もあるが、十分な楽しさもあるのだ。書くということはその内容と生活を共にすることだから、毎日頭の中は少年野球の思い出と鈴木さんのこと。これはまた幸せなことでもある。

 室生犀星「小景異情ーその二」

 ふるさとは遠きにありて思ふもの

 そして悲しくうたふもの

 うらぶれて異土の乞食(かたい)となるとても

 帰るところにあるまじや

 ひとり都のゆふぐれに

 ふるさとおもひ涙ぐむ

 そのこころもて

 遠きみやこにかえらばや

 遠きみやこにかえらばや


 学生時代耳に馴染んだ室生犀星の詩の内容を考えながら「草魂」の人を書く日々。また楽しからずや。今回は懐かしい「西脇時報」の記事をアップしながら、昔を偲んでみたいと思った次第です。2日後は二度目のワクチン接種。還暦、古希野球の練習も始まり、9月からは公式戦も実施される見通しの中、10月の還暦野球全国大会(新潟市)が本決まりとなりました。帰路はチームと離れて一人旅?

 新潟市からローカル線で村上市に出て(学生時代の友人、陽二君のふるさと)鮭の料理など食べて、またローカル線で東京に出る。同じころに島根の出雲市でJ大学昭和47年度卒生の同窓会が予定されているが、今もって連絡がないことから延期の可能性が高い。とすれば友人たちは東京残留だ。新潟から東京へ。新宿はまだまだ新型コロナが怖いから、そうだ芳賀君の住む練馬の蓮台寺あたりで「そばと日本酒」というのはどうだろう。

 最終目的地は茅ケ崎になる。そこで一泊してからゆっくりと西脇へ。こういう楽しい想像を巡らせることができるのは、今日出会った審判さんたちのおかげだと思う。響きあう人間関係、そこには私利私欲、肩書、権威は何もない、あるのは無私の裸の人間関係だけだろう。それが持てない人たちはかわいそうなものだ。自分の幸せをかみしめた一日だった。


シニアの昭和史 独り言 (還暦野球スポコラ改題)

輝くシニア発掘~中高年に励ましを~

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