東京へ~高校生への進路指導は?

 障害福祉事業の仕事が忙しくて(毎日がかなりドラマチック)読書もままならない毎日が続いている。そんな中、7月21日(金)から3日間東京、鎌倉へ旅をした。目黒区から茅ヶ崎方面へ引っ越した次男を尋ねての気分転換だった。

 女房は東京に不案内。息子の運転するレンタカーで都内を走ると興味津々。月島から築地へ入るとつい先日亡くなられた日野原先生の聖路加病院がある。追悼しながらお茶の水へ走る。聖橋から左折して右手に順天堂大学・病院の看板を見ると「お父さんは千葉の田舎しか知らないと思ったらこんな都会で勉強していたのか?」と女房がいった。

 実は習志野に住んでいたが、週一で解剖実習に通っていたのが当時の順天堂医院。死体のにおいをかぎ、メスを握り、その手で昼にはいなりずしをほおばって、7回以後に無料となる後楽園球場の外野席で涼をとる。たまには神田の古本屋街を散策し、御茶ノ水駅で定期を購入したあとは近くの中華料理店「一番」で500円の中華丼をいただく。そんな生活は在った。

 息子は皇居、赤坂、首相官邸、日本武道館や靖国神社などへ車を走らせた。その次男が先般LINEでこんなことを言っていた。「50年前に田舎の高校生が関東へ出るのは今ならロサンゼルス留学と同じくらいの出来事やな」と。

 二日目は外国風の茅ヶ崎海岸、七里ヶ浜を眺めながら古都鎌倉を見学。禅寺や蕎麦の味を堪能しながら、50年前に思いを馳せる自分がいた。折りしも高校野球の地区予選は終盤に差し掛かり、すでに敗退した多くの球児にとっては進路に向けての新しい「練習」が始まっている。彼らに伝えたい。それは進路についての知識習得の大切さだ。

 高校の先生から「大学とは何をするところか」を徹底して学んでほしい。大学はまず勉強をするところ。簡単には単位をくれない。かつて高校駅伝の1区で区間賞を取った名選手が大学入学後すぐに退学したことがある。学問とスポーツの両立、それこそが大学の基本である。上下関係のストレスをいかに発散するか、栄養は、ファッションは、記録の伸びない時にはどのような考え方をすればいいのか、など進学前に知っておきたいことはたくさん存在する。自分の力量でスポーツの名門大学に進学することの是非や、卒業後の就職先を視野に入れておくことも大切だ。

 高校側がこの夏休みにぜひ部活動修了者にそのようなセミナーを開催してほしいと願う。東京に憧れた50年前の自分の姿を車窓から探しながら、高校球児の未来にエールを送りたいと思った。


 

 

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