アロゾナ野球の旅(2)
11月28(金)、29(土)(*いずれも現地時間)は時差ボケ解消と娘、孫との愉しい時間に費やした。ちょっと心配だったのは体調管理。出発前の日本は雨が降り続き気温も低下していたから、背中、腰、臀部に張りが出て、故障を警戒して軽いトレーニングに終始した。はたしてそれがどう出るか?
バーベルを使用してのウェイト・トレーニングも不足している。ヴェニスビーチをランニングし、マンション併設のジムで筋トレをしてもいつもの調子が出てこない。しかしそこはアメリカの風土が気分転換を促進してくれる。「結果よりベースボールを愉しむことが目的さ」と、陽気な気分になるから不思議だ。
30(日)の朝、友人の奥さんが運転する車でロサンゼルス国際空港(以下、LAX)へ向かう。友人(日系三世の歯科医さん)とわたしはフェニックスへ飛んだ。レンタカーの手続きへ。日本の真夏のような気候だ。空気が乾燥しているからサッパリした暑さがうれしい。
フェニックス(Phoenix)のゆったりした街並みから10号線を南下し、すぐに202号へ入ってテンピ(Tempe)を経て約30分でメサ(Mesa)に到着。ホテルHyatt Placeで練習着に着替える。午後3時、Tempeのロサンゼルス・エンジェルスのキャンプ地へ。本日の練習場所である。ヤクルト・スワローズもキャンプを張ったそのMesaへ、わたしはやってきたのだ。
マネージャー(監督)を囲んでのミーティングのあと、キャッチボール、ノック、内野の連係プレーを行った。2~3人の選手の動きは日本の還暦野球選手のレベルをはるかに超えてはいるが、他は目を見張るほどのプレーはない。一塁へのベースカバーなど、投手の練習ではわたしが一番うまいと思った。初日は肩が軽くていい。明日になれば適度な疲労で重くなり、状態は上向くだろう。
「火曜日はあのスタジアムで試合をするよ」。チームメイトが指差す方向にはキャンプ地のメイン球場である「Tempe Diablo」スタジアムが聳えている。練習後にはド派手なユニフォーム(半袖)と真っ黒なバットが全員に配られた。「ベースボールの聖地にやってきた」感慨に、初参加、初対面の不安も消し飛び、心躍らせながらスポーツ・バーのナチョスに舌鼓を打つ英語を話せない日本人。こうしてアリゾナの初日は暮れていった。
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