信じられるもの・・・それは。
わが町西脇市は42年続いた「日本のヘソ 西脇子午線マラソン」の中止を発表した。この春の事である。すぐに、ランニング愛好家や、町づくりの基本姿勢に疑問を持った市民有志が「それはないやろ」と存続を求める署名活動を展開した。地元神戸新聞もそのいきさつを記事にした。7,000名を超える人たちが署名したという。
西脇市陸上競技協会の幹部に聞くと、「陸協も体協も何も知らされないままに中止が決まった」と、あからさまに教育長と市長への失望感を吐露した。三年半後の市長選にまで影響を及ぼしそうな中止決定である。教育長も人気を落としているのが現状だ。
嘘と不正の国政や、市民感情とずれた地方自治体。「どこに 男の夢がある」と鶴田浩二は歌の中で嘆いたが、わたしは残りの人生、信じるに足る人々と、信じるに足る場所で「きれいな空気」を吸って生きていこうと思っている。
還暦・古希野球の現場こそ、わたしにとっては「信じるに足る」世界である。そこでわたしは、ひとつの「悟り」を開いた感がある。三田プリンスのホームページを抜粋したい。
「5月23日 川西市・向陽台グランド。初回、三田打線の速攻。4長短打に盗塁、犠打、犠飛で4点を先制。さらに中押し、ダメ押しの追加点。竹本投手が被安打5で完封勝利」
ピッチング・スタイルの変更は良い結果をもたらすだろうと、ある程度の確信はあったが、川西ジャガーズは最近ちょっと力が落ちている。したがって本当の成否は5月9日の対戦で1-6と大敗した次戦の兵庫シルバースター戦ではっきりするだろう。
「5月30日 三田市駒ヶ谷運動公園野球場。両チームの投手の好投で、5回まで無得点。6回裏、積極的な走塁を絡め、相手守備陣の乱れもあり、一挙6点先取。竹本投手が4安打完封勝利」(兵庫戦 上記ホームページより)
古希野球で連続完封は珍しい(と思う)。わたしが頭を切り替えたことによる成功事例で ある。投手がしっかり投げていくと守りのエラーがない、声が出る、チーム全員の表情も明るい。いくつになっても、アドバイスに耳を傾ける素直さと柔軟さ、自己変革の必要性を忘れてはいけないと痛感させられた「悟り」への道だった。
今、「親鸞」(下)を読んでいる。五木寛之の小説。小説だから史実とは多少異なる内容もあるのだろうが、比叡山のエリートコースから野に下って一回の「聖」として貧乏生活を送る親鸞。法然の講話を100日聞いて、学んで、弟子にと懇願する場面。もがき苦しんでピッチングの極意(?)を学ぼうとする誰かにピッタリの内容ではないかと、一人悦に入っているのだが(苦笑)。
三田プリンスの還暦・古希野球だけでなく、世の中、もっともっと信じられる世界が広がってほしいとは願っているが、当面わたしには、古希野球のマウンドが「修行の宿坊」となりそうである。
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