野球場の重み
第6回近畿古希軟式野球大会(11月8~9)が終わった。1日目は「みなと堺グリーン広場硬式野球上A面」。初戦の相手は福知山古希倶楽部。2-2のまま特別延長(タイブレイク)、ワンアウト満塁から攻撃する方法で、8回は双方得点できず9回に。延長の2回はわたしの速球がさえて三振2つに内野ゴロ二つ。9回裏に四球をもらってのサヨナラ勝ちだった。2試合目はKさんとMさんの投手リレーでコールド勝ち。味方選手の反撃に助けられての勝利だった。
二日目のマイクロバスは一路紅葉すすむ奈良路へ。「ロートスタジアム奈良」(奈良市鴻ノ池球場)で決勝進出をかけて古希大阪プリムラーズと対戦。わたしがよかったのは2回まで。3回に1-1に追いつかれ、4回には大量4点を献上。7回まで行ったが1-10で見事な敗戦。連投する力がなかった。シーズン終了まであと1試合、わたしのハムストリングと投手板をける右足先はずきずきと痛み出した。と、まあ近況報告はここまで。奈良でまたまた感じたことがある。
先般のFacebookで水戸市の球場、ノーブルホームスタジアム水戸入り口に立つ飛田穂洲(学生野球の父、早稲田大野球部初代監督)の胸像と、兵庫県は出石スポーツセンター野球場に立つ大友 工投手(元巨人)の銅像について、歴史を顕彰する町の素晴らしさを報告したが、ロートスタジアムも古いけれど、良き時代を感じさせる雰囲気があった。昔の姫路球場や明石球場を偲ばせてくれた。
山口県周南市では若くして逝去した(32歳)「炎のストッパー」元広島カープ・津田恒美投手のグラブ、スパイクが飾られていた。各地の球場を訪れるたびに感じるのはその地の野球の歴史、伝統へのアプローチの仕方である。今回は地元、西脇公園野球場についてある思いが湧いた。
「西脇の球場は最高ですね」、賛辞が多い素晴らしい野球場、それが西脇公園野球場だ(軟式野球専用だが)。西脇軟式野球協会副理事長を務めるF氏が精魂込めて整備を行っているから評価が高い。それゆえに、現在の美しさプラス重みが欲しいと願うのはわたしだけだろうか。何かがちょっと足りない。その答えを山口で、水戸で奈良で、見つけたような気がするのだ。
西脇公園野球場に地元出身選手の記念品コーナーを設ける。プロ通算317勝、殿堂入り投手鈴木啓示さん(元近鉄)の思い出の野球用品やトロフィー等をまず飾る。ヤクルトスワローズ一筋30年、広岡、野村両監督時のコーチ、ヘッドコーチだった丸山完二さんの品も欠かせない。そうすれば西脇公園野球場にものすごい風格が生まれるだろう。マスコミが取り上げてくれて全国各地からファンが西脇を訪問するかもしれない。
かといってすべて行政頼みでは市民として片手落ち。みなさんの歴史認識を高めるためにも来春、再度「故・今里 純先生記念野球展」(今里先生は著名な大リーグ研究者)を催したい。10年前は2カ月の期間に約3,000人が来館される盛況ぶりだった。野球展開催を決意させてくれる今回の古希野球近畿大会だった。負けてもらった「おみやげ」も悪くないなと自分を慰める敗戦投手の朝である。
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