猛暑以外にも揺れ続ける日本という国

 何週間ぶりかでエアコン(除湿)の効いた部屋で机に向かう歓びを感じている。猛暑日が続く中での外作業の毎日に肉体的限界を感じる69歳の今日この頃、しかし元気。

 精神にハンディを持つ若者たちを中心とした就労支援B型ドリームボールがわたしの職場。西脇市レントン通りの花壇に水を打つ(週1~2)、市の入り口にある通称「交通島」へは週1回(90分)の散水作業、市の特産品「金ごま」栽培の農福連携事業で田圃へ出ること平均週1回、そしてメインは管理委託を受ける「ふれあいスタジアム」(公園全体を含む)の整備、清掃作業。先週はそこへ霧で上質なトマトを栽培する会社のハウスで取り入れを終えたトマトの茎を取り去る作業が2回加わった。猛暑の中での作業が連日。全身汗でビッショリ。4名の利用者の為にもわたしが先頭に立って汗を出す。利用者も懸命に自分と闘っている。

 午後3時以降は書類の作成等もある。「もう外はご免だ!」。といいながら昨日は「第3回プリンスカップコンペ」(三木市のライオンズカントリー倶楽部)に参加。野球が出来るだけでありがたいと日頃感謝しているチームのコンペとあっては初参加せざるを得ない。炎天下のプレー、みんな60歳以上。18名中6名は70歳を超えているから、みんな元気だ。人に言えないスコアのわたしは何とブービー賞。丹波篠山市のお菓子と会長N氏のお志(現金)まで頂戴してしまった。まるでドロボー。そうそう、8月1日には還暦野球の試合があって(三田谷公園)2試合出場しているし。

 導入に時間を取ってしまったが、その間いろいろあった。西脇市黒田庄町の人権委員会推進委で数十名の参加者を前に、わがドリームボールの利用者2名が自分の体験談を披露した。いわばカミングアウト。精神を病んだことのある当事者の発表はその場の人々に大きな感動を与えた。アンケート用紙には感想がびっしり書かれていて驚かされた。社会の一番弱い立場の彼らに優しい政治であってほしいと願った参議院選挙結果、わたしには日本という国の「民主主義」熟成度に複雑な思いがした。そこへ今度は高校野球における投手の「投げ過ぎ」問題。

 詳細は次回に譲るとして、岩手大会の決勝戦で大船渡高校の國保監督は全国的に有名なエースの佐々木投手の登板を回避した。「故障が怖かった」理由で。異論の噴出は予想できたが、「全国から高校へ抗議の電話、手紙が殺到」と聞いては驚きどころか戦慄すら感じるではないか。日本では高校野球が錦の御旗。その高校野球とは、丸刈り、暑さに負けぬ投手の連投、猛暑、延長戦での熱戦、汗まみれ泥だらけ、連日の猛練習、スカウト合戦。それらが大手の新聞、テレビ局を通じて流される。高校野球の季節になると日本人の多くは変わってしまうのだ。

 「また高校野球の季節が来ました」

 この一言で多くの国民が高校野球の、それも同じ色に染まる。熱狂的になる。戦前の日本を髣髴とさせる。詳細は次回に書きたいと思うが、わたしたちは古希野球、還暦野球のスパンでスポーツ人生を考える。その立場から提案したいことがある。しかしわたしたちや、新しいスポーツ観を持つ人たちが声を大にしても、おそらく日本の高校野球は変わらないだろう。変わるなら、もうとっくに投手の球数制限や余裕のある日程作りが会議のテーブルに乗っていなければならないし、実現していてもおかしくはない。高野連にやる気があれば可能な内容ばかりだから。

 野球をする若者たちや保護者、指導者は二つの道のどちらかを選択する時代になっているのではないか。

 ①低学年から少年野球 → 中学生では硬式野球クラブ(シニア、ボーイズ、ヤング、ポニーなど)。ここでは甲子園出場可能な有名高校へつながりのある厳しいクラブを選択する。→高校野球に熱中する → 大学、社会人、あるいはプロ野球を目指す。

 ②ゆったりとしたチームで少年野球(基礎を身につける)→ 育てることを重視する指導者のもとで楽しく硬式野球をやる。或いは地元の中学校で軟式野球を愉しむ → 高校では文武両道を目指す → 体格もあり素質もある者はアメリカへ留学させる → アメリカでじっくり育てる。日本のプロ野球よりメジャーリーグを目指す。

 久しぶりの投稿で荒っぽいコラムとなったが、政治、スポーツに揺れ続ける日本では今後さまざまな動きが出てくるはずで、しっかりとした考えを持たないと大きな渦に巻き込まれてしまうのではないか。そう思う昨今である。

 

シニアの昭和史 独り言 (還暦野球スポコラ改題)

輝くシニア発掘~中高年に励ましを~

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